1.スペースデブリとは

スペースデブリとは|イメージCG

宇宙の軌道上にある不要な人工物体「スペースデブリ」は、故障した人工衛星や打ち上げロケットの上段等が、爆発・衝突し発生した破片等の総称。現在地上から追跡されている10cm以下の小さなものを含めると、推定で5兆8000億個のデブリが地球の周囲を飛び交い、軌道上での宇宙船の活動はデブリの監視なしには困難になっているという。

人類が実際の宇宙開発を開始してから50年以上。その間に何千回もの打ち上げが行われ、数千トンもの衛星やロケットが宇宙空間に投入された。その役割を終えたり故障したりした宇宙機や、運用上放出された部品、200回以上の爆発により発生した破片など多数のゴミが発生し、現在地球周回軌道を回っている。これらのゴミは低軌道では秒速7km以上と非常に高速で運動しているため、人工衛星や宇宙ステーションに衝突すると大変な被害をもたらす。2009年2月のイリジウム衛星への衝突などすでに実際にデブリの衝突も発生しており、現在デブリ衝突のリスクは無視できないほど高くなってしまった。